はじめに

本ページでは、購入した同人誌の感想を上げていきます。こういうのはあまり続かないのですが、頑張りたいと思います。
記載は2016/01/01からとなるため、それ以前については多分やらないと思います。



C89購入物

量子コンピュータって何?に答えてくれる本とのことです。著者の人は物理屋さんとのことなので、どっちかっていうと理論屋さんなのかな?
量子コンピュータのメリットと理論を書こうとしている。章構成は量子コンピュータを知らない人に対して優しいものになっている。 しかし、内容を見ると高校卒業~大学レベルの数学的な知識の補填が必要なため、忘れていると調べ直すことになる。(自分は理論に線形代数関連に弱いので調べ直した。)
狙いや構成は非常に良いものの、コンテンツのレビューが足りていないように思えた。つまり、読んでいる私の考えていることと、次に書かれていることが一致しない箇所が多々有り、詰まってしまった。

※P1 暗号通信において、アルゴリズムベースで暗号が強固であるとか、そうでないとかそういう解説してる出典ってあるのかな?計算量の問題?非対称暗号ってECC(楕円暗号)とRSAとEl-gamalくらいしかパッと思いつかないけど、有意にオーダーが高いのかな?ECCって同等じゃなかったっけ?他に死んだ非対称暗号ってあるのかな?

※P1 インターネット決済ができるのは通信の安全性が暗号によって保証されているからとあるけど、SSLみたいな通信暗号化だけじゃなくって、実際は保管・運用・利用みたいな観点がいっぱいあって結構多角的、通信の安全性はその一つでしかない。

※P1 "高い暗号化"←何がという観点が抜けており不正確である。"暗号強度の"高いとか、"安全性の"高いかな?

※P2 図の利用は便利であり、理解の促進に寄与するが、図の説明がなく図を用いるということはありえない。必ず本文と関連性がないと意味が分からないし、もしかしたら誤解を促進してしまっているかもしれない。

※複素ヒルベルト空間上のベクトル→複素数のベクトルとして、で読み替えて大丈夫そう
※ユニタリ行列→単位行列の複素数を考慮したもの

※P9 図について、元はカラーなのだと思うのだが、白黒になった関係で全く読み解けないものになっている。

※パラダイムは世代という意味だと思っていたが、本書では形式という意味で用いられているようである。パラダイムという言葉を使うなら、量子回路方式→量子アニーリング方式→注入同期レーザー方式という時代の流れがあるように印象付けられるが、互いに独立しているような文になっている。


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